どうもです。なっつです。
皆さんは小学生時代の記憶って覚えていますか?
僕はあまり覚えていないんですが、鮮明に覚えていることがあります。それを少しお話していきたいと思います。
小学3年生だった頃の話です。
当時は、母、父、犬、僕で古い賃貸住宅に住んでいました――イメージするなら。ドラマでやっていた【山田太郎ものがたり】の主人公が住んでいる家みたいな感じ。
夫婦喧嘩がよくある家庭で、いつ喧嘩が起きても「またか」と思ってあまり気にしなく鳴なっていたんですが、ある日、夫婦喧嘩をしてそのまま家から出ていっちゃいました。
そこから、僕の長い夜が始まった。
出ていってしまったので、父、犬、僕が家に残された状態になった。
小学生だった僕に母を止めることもついていく勇気もありませんでした。もともと喧嘩をしていたときから布団でほぼ寝ている状態だったので、出ていって少し時間が経った後、そのまま寝ようと思っていたんですが、父が壁を指差して「見てみて!あそこにアッコちゃんがいるよ!」と僕に言ってきました。
僕「和田アキ子のこと?いや、そこにあるのフラフープだよ?」
父「いるって!!!ほらよく見て!!!」
もちろんさっきも言ったが指差しているところは壁だ、和田アキ子なんてこの家の中にピンポイントで侵入してくるはずがない。
なんか怖くなった――と言うより、機嫌を悪くして怒られるのが怖かった。
当時、幻覚なんて言葉を知らなかった僕には、母に出て行かれたショックでおかしくなったのかと思っていた――今ではアルコール依存症の症状だと理解している。
僕「あー!ほんとうだ!すごいねー!」
父「ね?ほらいるでしょ?」
何時間だろう。この同じやり取りをしたの。
気がついたら朝になっていた。
家の中にあるゲージに入っている犬に会いに玄関に行くと、何故か鍵の掛かった玄関のガラスが割れていた。
怖いというか、「え??」っていう感じだった――状況が理解できない。
割れたガラス越しに外を見ると、僕の水筒が転がっていた――格子すら無い玄関のガラスに外から水筒を投げつけてたのなら、外に転がっているわけがない。
外から投げつけて家の中に転がっている水筒をまた外に投げつける意味もわからない、そして鍵がかかっていて、割れたところから手を伸ばしても鍵を開けられないのだから家の中に入れるわけがない。
こんなことやれるのって父くらいしかいない――というか、父だろ。
考えていても仕方ないので寝ている父を起こしに行った。
僕「おはよー起きて!なんか玄関割れているよ!!」
父「えっ本当か?!」
ダッシュで父は玄関に向かった。
僕も玄関に向かおうと思ったのだけれど、その前に布団に血が付いていたのが目に入った。
恐る恐る布団をめくると少し血の付いた包丁が三本あった――どこの三刀流だよ。
なんか怖かったのでそのことに関してはすぐに聞かなかった――怖くて聞けなかった。
その間、父は玄関の窓ガラスが割られたと警察に通報していた。
父は警官にこう話していた。
・外で女の人の悲鳴が聞こえた
・女の人が男に乱暴されていた
警察が近所の人に聞き込みをしたのだけれど、誰もそんなことがあっただなんて言わなかった。
父と警官の会話を聞いていたら僕はパトカーに乗せられた。
パトカーの中では、昨晩のことを聞かれた。
喧嘩に関して関わっていなかった僕から言えることなんて「喧嘩していましたよ」くらいだ。
玄関のガラス割ったのは父じゃないか?とか布団の中に包丁が3枚入っていた事を伝えた。
すると、「そうなんだ~」とまったく聞く耳を持ってもらえず、僕に聞いてくるときだけマシンガンのようにものすごい怖い声と態度で質問をしてきた。そのことで怖い思いをしたので今でも警察は苦手だ――あの圧力的な態度は一体何だったのだろう。まるで犯人を相手にしているかのような態度に思えた。
警察はきっと父を適当にあしらって帰っていったのだろう、結局何も解決させんかったんだから――適当にあしらうのが正解だろう。通報した本人が犯人なのだから。
父が冷静になったのを確認してから聞いてみた――なんで布団に包丁入っていたのか。
父はこう答えた――外で暴れていた怪しいやつが家に入ってきた時、戦うためだよ。
三刀流なんてアニメだけの話かと思っていたよ(´・ω・`)
ねぇ、もしも父の言っていた怪しいやつが家の中に入ってきた幻覚を見てしまっていたら、僕と犬はどうなっていたと思う?